HOME

ニュースリリース

通信衛星 JSAT-31 の調達契約の締結について

2024年05月27日

 スカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下 スカパーJSAT)とThales Alenia Space(タレスアレニアスペース、Thales(67%)およびLeonardo(33%)による合弁会社、本社:フランスカンヌ、CEO:Hervé Derrey)は、通信衛星「JSAT-31」の調達契約を締結いたしました。Thales Alenia Spaceから通信衛星を調達するのはスカパーJSATとして初めてであり、JSAT-31は、Thales Alenia Spaceの次世代衛星プラットフォーム「Space INSPIRE」を採用したフルデジタル衛星となります。

  • 通信衛星JSAT-31のイメージ写真

 JSAT-31は、2027年に打ち上げを予定している、スカパーJSAT史上最大の通信容量となる衛星(High Throughput Satellite)で、KaバンドとKuバンドの周波数帯を用いて、日本、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島に対し、高速大容量通信回線を提供いたします。

 Thales Alenia Spaceは、本調達契約で、衛星及び関連地上システムの設計、製造、試験等を実行します。フルデジタル衛星「Space INSPIRE」を採用することで、通信需要に応じて軌道上でサービスエリアや周波数・電力といった衛星リソース配分を効率的に変更することができます。スカパーJSATは、この高い柔軟性を活用し、通信サービスを強化してまいります。

 なお、スカパーJSATは、これまで「JCSAT」および「Superbird」を衛星名称として使用してまいりましたが、1989年に打ち上げたJCSAT-1から数えて31番目に調達する今回の「JSAT-31」より、衛星名称を「JSAT-**」(読み:ジェイサット)にすることを決定いたしました。

【各社コメント】
スカパーJSAT 代表取締役 執行役員社長 米倉 英一
新たなプレーヤーの参入を含め、衛星通信市場は大きく変化し、競争が激しくなっています。スカパーJSATは、これまで以上にお客様の高度なニーズに応えていくために「高速、大容量、高信頼性、使いやすさ、競争優位性のある価格」を具現化した革新的な次世代衛星通信サービスの開発に取り組んでおり、50Gbpsクラスの通信容量と高い柔軟性を持つJSAT-31は、この新たな取り組みにおいて重要な役割を果たします。JSAT-31を含む次世代衛星による新たな通信サービスでグローバル・モバイル分野を中心とした成長市場の需要に対応してまいります。

Thales Alenia Space CEO Hervé Derrey
本衛星がスカパーJSATの新たなサービスにおいて重要な役割を担うと位置づけられるなか、フランスおよびヨーロッパの宇宙機関であるCNES(フランス国立宇宙研究センター)、ESA(欧州宇宙機関) とともに我々へ信頼を置き、新しい製品「Space INSPIRE」を支持してくれたことに心から感謝の意を表します。JSAT-31は、アジア初の「SpaceINSPIRE」衛星であり、日本で初めて採用されたThales Alenia Space製の通信衛星となります。非常に高い性能と柔軟性の両方を兼ねそなえる、この最先端の通信衛星は、今後のスカパーJSATの宇宙事業の拡大に貢献するでしょう。

JSAT-31概要

1.  衛星バス

Thales Alenia Space製 Space INSPIRE* platform

2.  衛星の主要諸元

(1)  周波数帯域    Ku、Kaバンド

(2)  主要カバレッジ  日本、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島

(3)  打ち上げ時期   2027年(予定)

(4)  寿命       15年以上

*INstant SPace In-orbit REconfiguration:衛星内部の通信信号処理をデジタル化することで、サービスエリア、周波数、電力配分などを軌道上で変更できるプラットフォーム。

【会社概要】
■スカパーJSATについて
 スカパーJSATは、宇宙事業とメディア事業を両輪とする国内唯一の事業会社です。宇宙事業では30年以上にわたり静止軌道衛星を保有・運用し、現在はアジア最多17機の静止衛星を介して「スカパー」の伝送や航空機・船舶向けインターネット回線、災害時のバックアップ回線など様々な衛星通信サービスを提供しています。また、超スマート社会の実現に向けて、すべての空間を対象とした革新的な通信ネットワーク及び地球規模のデータ収集ネットワーク構築を推進しています。メディア事業では、有料多チャンネル放送サービス「スカパー」、動画配信サービス「SPOOX」に加え、光回線を経由した地上波・BSならびに「スカパー」の再送信サービスを提供するFTTH事業にも取り組んでおります。また、保有する様々なアセットを活用してお客様の課題解決を支援するメディアソリューション事業にも進出し、ビジネスの多角化を目指しております。
 ホームページ   :https://www.skyperfectjsat.space/


■Thales Alenia Spaceについて
 Thales (67%)とLeonardo (33%)の合弁会社であるThales Alenia Spaceは、40年以上の経験と独自のスキル、専門知識などの組み合わせを活かし、通信・ナビゲーション・地球観測・環境管理・探査・科学・軌道インフラに対し、費用対効率の高いソリューションを提供。宇宙を新たな機会ととらえ、地球上の持続可能な生活を築くための活動に貢献しています。Thales Alenia Spaceの衛星システムは、政府や民間企業に幅広く利用頂いており、いつでもどこでもつながる通信・位置情報の提供をはじめ、資源管理強化のための地球観測や、太陽系およびその先の宇宙探査のためにも活用されています。
 Thales Alenia Spaceは、2023年に約22億ユーロの連結売上高を計上し、ヨーロッパ10カ国にある17の拠点および米国の工場には、約8,600名の従業員がいます。また、Telespazioとも提携して親会社Space Allianceを設立し、包括的なサービスを提供しています。
 ホームページ    :https://www.thalesaleniaspace.com


以上