ニュースリリース
通信衛星 JSAT-32 の調達契約の締結について
2025年03月10日
スカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下「スカパーJSAT」)とThales Alenia Space(タレスアレニアスペース、Thales(67%)およびLeonardo(33%)による合弁会社、本社:フランス・カンヌ、CEO:Hervé Derrey)は、通信衛星「JSAT-32」の調達契約を締結しました。
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通信衛星JSAT-32のイメージ画像
JSAT-32は、日本エリア向け通信・配信サービスを提供する、スカパーJSATの既存衛星の後継機として調達されます。Kuバンド・Kaバンドの周波数帯を用いて、日本および周辺海域をカバーし、新たに搭載するスポットビームにより、拡大する移動体向け通信需要に対応します。
タレスアレニアスペースは、本プロジェクトの主契約企業として、衛星の設計・製造・試験・射場への納入を担当し、関連する地上設備も提供します。JSAT-32は、タレスアレニアスペースとして実績のある標準衛星プラットフォーム「Spacebus 4000 B2」を使用し、打ち上げ時の重量は約3.7トンとなる予定です。このプラットフォームは、堅牢性、信頼性に加え、迅速な市場投入を実現することで高く評価されています。JSAT-32の打ち上げは2027年の予定で、軌道上での設計寿命は15年以上を見込んでいます。
【各社コメント】
スカパーJSAT 代表取締役 執行役員社長 米倉 英一
JSAT-32の調達は、当社の長期的な衛星フリート計画に沿った戦略的投資の一環です。新たに搭載されるKaバンドペイロード※1により、安全保障分野を含む拡大するモビリティ需要への対応力を一層強化します。現在進行中のJSAT-31の調達とあわせて、タレスアレニアスペースの実績ある技術と知見を最大限に活用できることを期待しています。
※1 ペイロード:衛星に搭載された通信機器。
Thales Alenia Space CEO Hervé Derrey
再びスカパーJSATよりご信頼を賜り、契約を締結できたことを心より感謝申し上げます。2024年にご発注いただいたJSAT-31に続き、JSAT-32はスカパーJSATに提供する当社2機目の衛星となります。
当社のSpacebus 4000シリーズは、これまでに42の衛星プログラムを支え、そのうち16機がSpacebus 4000 B2に基にしています。本契約は、実績あるSpacebus 4000シリーズの成功をさらに裏付けるものとなります。
【JSAT-32概要】
1. 衛星バス※2 |
Thales Alenia Space製 Spacebus 4000 B2 |
2. 衛星の主要諸元 |
(1) 周波数帯域 Ku、Kaバンド (2) 主要カバレッジ 日本及び周辺海域 (3) 打ち上げ時期 2027年(予定) (4) 寿命 15年以上 |
※2 衛星バス:衛星が宇宙で存在・動作するために必要な基本的な機能を搭載する機器
■関連リンク
・2024年5月27日リリース:「通信衛星 JSAT-31 の調達契約の締結について」
https://www.skyperfectjsat.space/news/detail/_jsat-31.html
【会社概要】
■スカパーJSAT
スカパーJSATは、宇宙事業とメディア事業を両輪とする国内唯一の「宇宙実業社」です。宇宙事業では、アジア最多17機の静止軌道衛星を保有・運用し、放送や移動体向け通信、衛星データを活用したスペースインテリジェンス事業や「Universal NTN (Non-Terrestrial Network)」など様々なビジネスを展開しています。メディア事業では、「スカパー!」などの放送・配信事業、光回線を経由した再送信サービスを提供する光アライアンス事業などを展開しています。また、Web3関連、グローバルIP事業にも新たに進出し、ビジネスの多角化を図っております。
ホームページ:https://www.skyperfectjsat.space/
■Thales Alenia Space
Thales (67%)とLeonardo (33%)の合弁会社であるThales Alenia Spaceは、40年以上の経験と独自のスキル、専門知識などの組み合わせを活かし、通信・ナビゲーション・地球観測・環境管理・探査・科学・軌道インフラに対し、費用対効率の高いソリューションを提供。宇宙を新たな機会ととらえ、地球上の持続可能な生活を築くための活動に貢献しています。Thales Alenia Spaceの衛星システムは、政府や民間企業に幅広く利用頂いており、いつでもどこでもつながる通信・位置情報の提供をはじめ、資源管理強化のための地球観測や、太陽系およびその先の宇宙探査のためにも活用されています。
Thales Alenia Spaceは、2023年に約22億ユーロの連結売上高を計上し、ヨーロッパ8カ国にある16の拠点および米国の工場には、約8,600名の従業員がいます。また、Telespazioとも提携して親会社Space Allianceを設立し、包括的なサービスを提供しています。
ホームページ:https://www.thalesaleniaspace.com
以上