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ニュースリリース

SDGs Newsletter <Vol.1>

2021年06月10日

スカパーJSATは、グループミッション「Space for your Smile」のもと、地域・社会の一員として、ステークホルダーとの協働により、事業を通じてより豊かな社会の実現に取り組んできました。社会から必要とされ、持続的な成長を続けるサステナビリティ経営の実現を目指し、9つの重要課題を特定し、「SDGs(持続可能な開発目標)」の取り組みを強化しています。

このニュースレターでは、スカパーJSATのSDGsに関する取り組みを定期的に紹介していきます。

私たちは2021年4月1日、自社が持つ衛星回線などを通じてすべての子供に学びの場を提供することを目指す”スカパーJSATスクール“を、日本ユネスコ協会連盟の協力の下、カンボジアのシェムリアップ州クロライン郡スニュオル・コミューンに初めて開校しました。

これは、SDGsの実現に向け定めた9つの重要課題の一つ「地域・コミュニティの発展」のための取り組みで、将来的には衛星回線を用いた通信環境の構築や映像教材の配信など、スカパーJSATだからこそ可能な支援の拠点として運用していく予定です。

持続的な教育支援を ― スカパーJSATの願い

「スカパーJSATの資源を活かして東南アジアの子供たちに教育の機会を提供する」という理念の下、私たちは、2014年に「東南アジア教育支援プロジェクト」を発足し、これまでに様々な取り組みを行ってきました(後述)。

東南アジアでは国や地域によって、所得の差が大きく、家が裕福でなければ小・中学校を中退してしまうことも珍しくありません。中退した子供たちは、将来の就職機会も限定されてしまいます。そうした子供たちに、学習面や就職面で将来の選択肢を増やしてあげたいと、私たちは考えました。

では、どのような形で支援すればよいのか?お金や物資の支援だけでは一時しのぎにしかなりません。また寺子屋のような学びの場を提供する支援団体はたくさんありますが、その多くは建設しておしまいで、寺子屋としての機能を維持できないことが多々あること、また支援を受ける人たちも支援に頼りきりで自立できる環境ではないことが多いことが、これまでの活動を通じて分かってきました。

そこで、学校建設から現地住民による自立運営まで継続的にサポートする新たな取り組みとして、日本ユネスコ協会連盟と協同で、”スカパーJSATスクール”を建設することにしました。

■私たちが見たカンボジア

スカパーJSATスクールの建設にあたり、日本ユネスコ協会連盟を含めいくつかの団体からカンボジアを候補地として提案いただきました。そこで私たちが実際にカンボジアへ足を運んでみるとと、都市部と農村部で教育に大きな格差が生じていることがわかりました。

所得が低過ぎるわけではなく、自分たちの力で日々の生活は送れているが、学校の授業は午前か午後の半日どちらかしか行われず、家が裕福ではない子供たちは、半日の授業ですら出席できないこともあります。

 

■”スカパーJSATスクール”とは

上記のような教育格差の問題を解決するため開校した「スカパーJSATスクール」は、「世界寺子屋運動」を通じ2015年から協業し信頼関係が深い日本ユネスコ協会連盟と現地のネットワークを活用した、安定的、かつ持続可能な教育施設を目指した取り組みです。日本ユネスコ協会連盟現地事務所を通じた「スカパーJSATスクール」の運営支援、定期的な訪問などの活動を行い、2031年度までに自立運営できるようサポートする予定です。

  定    義:年齢・性別・宗教などに関わらず、すべての住民に開かれた“学びの場”。(≠ 学校)

  特    徴:多機能性(基礎教育・職業訓練、文化交流、集会、研修などで活用)

  ゴ ー ル:自立性・持続性(支援終了後も、村人による自立した活動が続く)

  対    象:成人非識字者、小学校中途退学児童、貧困層(1.9ドル以下/日)

  特    徴:既存の公教育(学校)の仕組みではカバーされない人々

            →ノンフォーマル(学校外)教育のアプローチが求められる人々

今後は、スカパーJSATスクールだけでなく、日本ユネスコ協会連盟が管理・運営している他の寺子屋にも支援を展開していき、生まれた環境に左右されず、誰もが自分の夢に向かって進むことができる環境を、少しでも多く提供できるように貢献し、より豊かな社会の実現に向けて取り組んでまいります。

「スカパーJSATの資源を活かして東南アジアの子供たちに教育の機会を提供する」という理念の下、2014年に発足した「東南アジア教育支援プロジェクト」。これまでの主な取り組みを紹介します。

衛星回線を用いた教育支援

2014年、インドネシアのYPPHという教育財団の学校に衛星通信用の小型地球局(VSAT)を設置し、インターネットが利用できる通信環境を構築しました。地上回線がない地域の先生たちが教材のダウンロードや遠隔地との打ち合わせに利用しているほか、先生間でのトレーニングにも活用されました。スカパーJSATの衛星回線が、ジャカルタといった都市から離れた小さな島や山間部の子供たち・先生方への教育支援に役立てられました。


■日本ユネスコ協会連盟の「世界寺子屋運動」に参加

2015年からは、日本ユネスコ協会連盟の「世界寺子屋運動」に賛同し、社内で書き損じハガキ、未使用切手、プリペイドカード等を広く募集し、寄付を行いました。また「スカパー!」で寺子屋運動のCMを放映することで、スカパー! のご契約者にもご協力いただき、カンボジアにある寺子屋へ活動資金を寄付しました。

■ミャンマーのCSRプロジェクトと協業

2017年から、当社衛星ユーザーであるミャンマーの衛星通信事業者SEANET社のCSRプロジェクトと協業し、ミャンマーの学校にて当社の衛星回線を用いた遠隔地教育システムへの支援を開始しました。

当社は衛星回線の提供、およびVSATアンテナの設置費用を負担、SEANET社はVSATアンテナの設置および遠隔地教育システムを導入しました。この遠隔地教育システムを利用して、リアルタイムの授業だけでなく、コンテンツ管理、学習進度把握、出欠確認など総合的な教育支援が可能になります。ミャンマーは都市部以外では、ハード・ソフト両面での教育環境が整っていないため、このシステムの活用により、教育格差が少しでも小さくなることを期待しています。

今回ご紹介した重要課題「9.地域・コミュニティの発展」

スカパーJSATでは、自社リソースの活用や NGO への協賛を通じた東南アジアの教育支援、児童・学生の社会科見学受入など次世代教育を支援しています。また自社施設の地域防災拠点としての活用検討など、地域コミュニティの発展への寄与も目指します。番組・CM・放送枠などの当社の特徴を活かした社会貢献も検討を進めます。

スカパーJSATグループでは、取り組むべき9つの重要課題を特定しています。
詳細は、こちら のスカパーJSAT公式WEBサイト サステナビリティページをご参照ください。