設備

静止衛星管制設備について

スカパーJSATの静止衛星は36,000Km上空にあり、その衛星を地上からコントロールするのが、衛星管制センターです。

  • 静止衛星管制設備についての図

    ※3拠点のほか、テレポートサービス向けに「スカパーJSAT豊洲センター(STC)」と「群馬テレポートセンター(GTC)」がございます。

衛星管制センターの仕事と役割

衛星管制センターでは、通信衛星の健康状態を確認するためのヘルスチェックのほか、衛星の軌道制御、姿勢制御、衛星回線の監視などを24時間体制で行っています。一般的に、通信衛星の管制業務は、「衛星運用」と「回線運用」に大別されます。

衛星運用業務

衛星運用は、通信衛星の健康状態や軌道などの監視・管制業務を指します。スカパーJSATが通信・放送サービスに使用している衛星は、静止衛星です。静止衛星の軌道位置は、太陽や月の引力等の影響を受けて少しずつ変動しますので、定期的に軌道位置を確認する「レンジング(衛星までの距離を測定)」や、軌道位置と姿勢を調整するための「マヌーバ(スラスタと呼ばれる小型ジェットを噴射)」などの作業が行われています。また、通信衛星が常に健康な状態であるかどうかを確かめるために、衛星各部の温度や電圧、電流などを監視しています。

  • 衛星運用業務の図

回線運用業務

衛星通信では、基準値を超えた電波が混信すると、回線品質が損なわれ、お客様の通信に悪影響を与えることがあります。回線運用は、通信衛星に搭載されたトランスポンダ(電波中継器)を使用した衛星回線の監視・管理業務を指します。衛星回線の異常や地球局の故障や誤操作による混信がないか、また、固定局・可搬局・車載局のアップリンク・アクセス・テスト(UAT)による送信レベルや周波数が正しく設定されているかなどを24時間監視しています。

  • 回線運用業務の図

衛星運用ソリューション・サービス

衛星ビジネスを実現するために衛星運用は欠かせません。 豊富な衛星運用経験をもつスカパーJSATが、オペレーションパートナーとして、安全で効率的な衛星運用を実現し、競争力ある衛星ビジネスの実現に貢献します。

低軌道衛星向け地上局について

  • 低軌道衛星向け地上局についての図

低軌道衛星は、技術発展に伴う衛星の小型化や、廉価な衛星打ち上げサービスの拡大を背景に、革新的成長を遂げています。スカパーJSATは、アジア最大の衛星通信事業者として、また30機以上の静止衛星の管制・運用で培った技術力や経験をベースに、低軌道衛星ビジネスに取り組んでいます。

2017年に、茨城ネットワーク管制センター(Space Port East:SPE)に低軌道衛星向け地上局設備を自ら構築。2019年には、株式会社パスコより北海道、沖縄の低軌道衛星向け地上局を譲り受け、北海道ネットワーク管制センター(Space Port North:SPN)、沖縄ネットワーク管制センター(Space Port South:SPS)として稼働を開始。国内衛星受信サービスの集約化および、リモートセンシングデータ販売事業への参入並びに集約化への第一歩を踏み出しました。