社会への取り組み

企業として、国内外のパートナーから選ばれる魅力的な組織であることを目指しています。活発なコラボレーションから価値創出を実現するために、「人財」はなくてはならない重要な資産であり、スカパーJSATグループは全ての従業員が安心安全に働ける環境と制度を整え、一人ひとりの成長と活躍をサポートしています。

また、メディア事業においては提供するサービスにおける顧客情報や、宇宙事業においては技術情報も含む重要な情報を保有しており、強固な情報セキュリティ・個人情報保護はスカパーJSATグループの重要課題の1つとして取り組んでいます。

社会に関する目標とKPIおよび実績

スカパーJSATグループでは、2030年に向けて、「多様な人財の活躍」に取り組んでおり、労働生産性、女性管理職比率、およびエンゲージメント指標を長期的なKPIとして設定しています。毎年度設定する達成目標は、男性育児休業取得率、法定健診受診、およびストレスチェック受検などです。男性育児休業取得率は平均取得日数32日で、2022年度末時点で52.2%となりました。

2023年度には、人権の尊重の重要性を認識し、新たな目標として「人権対応に関する方針の策定」を掲げています。

人財戦略

スカパーJSATグループは、社会と会社の持続的な成長を実現するために、人的資本が非常に重要であると考えます。そのため、当社では人材を人財と称しています。“変革の原動力となる人と組織の活性化”を人財戦略と定め、役職員ひとり一人が持つ力を最大限に発揮して、全員がイキイキと活躍している会社を目指しています。

人的資本投資では、「事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成」と「多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現」、エンゲージメント強化では、「互いを尊重する安心安全な組織づくり」をそれぞれ重要課題として定め、長期・短期計画および施策を策定し、実行しています。

人的資本投資

人的資本投資では、「事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成」と「多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現」を通じて人の活性化を目指します。 スカパーJSATグループの社員が持つスキルとタスクに応じた成長機会を設け、タレントマネジメントや最適な人財配置に繋げていくことを目標にしています。

その一環として、中核事業会社であるスカパーJSAT(株)では、2023年4月に人事制度を大幅に改定しました。スカパーJSATグループが目指す会社と社員の姿は、会社は人財を最大限活かし、社員は各分野のエキスパートとして自律的にキャリアを描くことにより、人的側面からも企業価値を高めている状態であり、目指す姿に向けて取り組みを促進していきます。新人事制度のポイントと、改訂の考え方は以下のとおりです。

新人事制度のポイント
  • 組織や等級を超えたアサインを可能とするジョブ型の一部採用
  • 役割と等級の分離により機動的な人財登用を促進
  • ハイパフォーマーの早期抜擢を実現する等級制度の見直し
  • 若手からシニアまで年齢にかかわらず活躍できる仕組み
会社の約束
  • 社員一人ひとりの能力開発を支援
  • 高い市場価値の事業への活用
  • 能力を発揮しうる環境を提供
社員の自律
  • 自らのキャリアビジョンに向け、主体的に能力開発
  • 自らのスキルを高め能力を発揮し事業に貢献

(スカパーJSAT株式会社での取り組み)

事業環境の変化に対応し変革を推進しうる人財の確保・育成

「採用・育成」では、コア領域の強化に向けて即戦力を確保するための中途採用の拡充、キャリアディベロップメントの機会や、自己啓発支援制度を通じた持続的な能力開発と自律的なキャリア形成、変革を推進するリーダーシップの醸成、個の力を引き出すマネジメント力の強化等に努めています。

「配置・抜擢」では、スキルとタスクの可視化と事業ポートフォリオとの連動、中核人財となるハイパフォーマーの早期抜擢、タレントマネジメントの強化(人財プール)、部門人事の権限と責任の拡張等に取り組んでいます。

採用・育成
  • 個の力を引き出すマネジメント力の強化
  • キャリアディベロップメントの機会や自己啓発支援制度を通じた持続的な能力開発と自律的なキャリア形成
  • 変革を推進するリーダーシップの醸成
  • 採用ルートの拡充(新卒・中途)
配置・抜擢
  • タスクとスキルの可視化と事業ポートフォリオとの連動
  • ハイパフォーマーの早期抜擢
  • タレントマネジメントの強化(人財プール)
  • 部門人事の権限と責任の拡張

研修プログラムは自主性を重んじるスタイルにシフトしています。社員の自己啓発を促すために費用の50~70%を補助するなど、社員の成長を支援する仕組みを整えています。TOEICや会社指定の資格取得に関わる受験料や報奨金の支給も行っています。

年次に応じた階層別研修の実施も行っています。入社後は新入社員研修の後、3年目、5年目、11年目のタイミングで階層別研修を実施し、定期的なスキルアップの機会を設けています。

海外留学制度では、高度な専門知識と国際感覚を持つ将来の幹部候補社員育成を目的に、若手中堅社員を対象にした留学候補生の社内公募を実施し、海外の大学院へ派遣しています。


(スカパーJSAT株式会社での取り組み)

多様な人財の活躍を促すDE&Iの実現

スカパーJSATグループは、性別や年齢、国籍等の外面的な違いや価値観等の内面的な違いに関わらず、個々の社員の能力を公正に評価、処遇しています。多様性のある環境を実現することがイノベーションの創出にもつながると考えています。特に、子育てや介護をしている社員も仕事と家庭を両立し持てる力を十分に発揮できるよう、在宅勤務やテレワークによる柔軟な働き方を定着させているほか、育児セミナーの開催やベビーシッター利用料補助などの施策も拡充してきました。スカパーJSAT(株)では女性社員の育児休業復職率は5年以上100%を維持し、男性社員の育児休業取得率は50%を超えました。女性活躍の推進、シニア世代の活躍を促す等級体系・報酬体系の見直し、社員のLGBTQ+理解促進等にも取り組んでいます。

女性活躍

女性活躍を推進していくために、2003年7月施行の次世代育成支援対策推進法、および2016年4月施行の女性活躍推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定しています。

くるみん

「くるみん」取得

2013年以降2017年度および2021年に、男性社員の育児休業推進や子供がいる全役職員を対象としたキャリア研修などの取り組みが認められ、東京労働局から基準適合一般事業主認定を受け、認定マーク「くるみん」(「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けた証)を取得し、継続して次世代育成支援に積極的に取り組んでいます。

えるぼし

「えるぼし」認定の3つ星取得

2022年11月には、女性活躍推進法に基づく「えるぼし」3ツ星を取得しました。「えるぼし認定」とは、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況等が優良な企業に対し、厚生労働大臣が認定する制度です。「採用」「就業継続」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5つの評価項目すべての基準を満たした3段階目(最高位)の認定となります。

(スカパーJSAT株式会社での取り組み)

エンゲージメント強化

エンゲージメント強化では、「互いを尊重する安心安全な組織づくり」を通じて、組織の活性化を目指しています。

互いを尊重する安心安全な組織づくり

スカパーJSATグループは、安心安全な組織には、互いを尊重し、心理的安全性のある環境が必要であると考えます。従業員一人ひとりのライフスタイルに合った多様な働き方の実現に向け、出社・在宅勤務のハイブリッドな働き方を可能としています。加えて、互いを尊重するための情報発信やコミュニケーション活性化に向けた取り組みや、メンタルヘルス・フィジカルヘルスの維持と向上にも努めています。

Telework Pioneer

働き方の多様化

スカパーJSATグループは、コロナ禍での緊急事態宣言発令に先んじて、BCP(事業継続計画)に基づく業務の運用体制の見直しを行いました。スカパーJSAT株式会社では、原則、全役職員を対象とする在宅勤務を実施し、働き方の多様化・改善への取り組みが評価され、総務省が公表する令和2年度「テレワーク先駆者百選」に選定されました。その後も、居住地制限の撤廃や副業条件の緩和など人事制度の見直しを継続的に行い、従業員の働きやすさと生産性の両面を向上できる仕組みを検討・推進しています。

働きやすい環境整備

  • 完全フレックス制度や居住地制限の緩和
  • テレワーク用リモートアクセス環境の構築
  • 感染予防や安全衛生を講じたオフィス環境の整備
  • 本社フリーアドレス化と座席の事前予約システムの導入

多様な働き方に関する情報発信や理解浸透のためのコミュニケーション活性化

  • 上司と部下による1on1コミュニケーションを通じた信頼関係の構築
  • マネジメント層における組織運営力の向上
  • 360°フィードバックの実施
  • 組織診断(スマイルサーベイ)結果を元にした組織単位の改善活動の継続

健康経営

  • 労働安全衛生管理体制の確立
  • 人事部・産業保健(産業医・保健師)による健康維持活動の推進
  • 労働状況の実態把握と改善
  • 全社員のストレスチェック実施(毎年)
  • 従業員一人ひとりの健康リテラシー向上施策の実施

(スカパーJSAT株式会社での取り組み)

地域・コミュニティの発展

自社リソースの活用や外部機関への協賛を通じて、地域・コミュニティへの貢献を行っています。

東南アジア教育支援プロジェクト

日本ユネスコ協会連盟と協力しカンボジアの“スカパーJSATスクール”を支援中

地域参加活動

スカパー東京メディアセンターがある江東区で官民連携し、防災・健康に寄与する水辺のにぎわい空間を創出する「東陽・新砂地区運河プロジェクト」に参加

教育・学術支援活動

  • 金沢美術工芸大学との産学連携プロジェクト「Visionary Thinking 2023」 による協同研究授業への参加
  • 全国の中高生が都道府県を代表し科学の思考力・技能を競う「科学の甲子園」(国立研究開発法人科学技術振興機構主催)の本大会への協賛
  • 子供向け科学雑誌への寄稿

文化・芸術・スポーツ活動

  • コロナ禍により野球を球場で観戦する機会が減少した小さな野球選手たちのため、福岡ソフトバンクホークス主催試合に無料で招待
  • 九州・沖縄地区の高校・大学女子硬式野球部とクラブNo.1を決定する「ホークスカップクイーンズトーナメント」へのイベント協賛および決勝戦をライブ配信
  • これまでメディア露出がなかった関西学生野球連盟のリーグ戦の全試合LIVE配信を初めて実施

寄付活動

  • 事業関連の財団等に対し、振興支援を目的に寄付
  • 定時株主総会に際して、スマート行使で抑制された議決権行使書郵送料分を「国境なき医師団」へ寄付
  • 衛星画像から海の色を抽出・制作した「海のクレヨン」の収益の一部を、気候変動による海面上昇の危機に直面するキリバス共和国に寄付

情報セキュリティ・個人情報保護

情報セキュリティ・個人情報保護

セキュリティに関する詳細は下記のリンクをご参照ください。

社会に関連するデータ

スカパーJSATグループでの事業活動における社会関連データを掲載しております。詳細は以下よりご覧いただけます。

社会に関する重要課題テーマ

スカパーJSATグループは、サステナビリティ経営の一環として、9つの重要課題テーマに取り組んでいます。

外部からの評価

  • FTSE Blossom Japan Sector Relative Index
  • S&P/JPXカーボン・エフィシェント指数
  • えるぼし
  • くるみん
  • Telework Pioneer
  • レジリエンス認証