コロナで戦後初めて中止となった
2020年夏の甲子園大会を取り戻す「あの夏を取り戻せ」プロジェクト
プロジェクトメンバーによる「あの夏を取り戻せ~全国元高校球児野球大会2020-2023~」が11月29日(水)から12月1日(金)に阪神甲子園球場および兵庫県内の球場で開催され、スカパー!にて無料放送・配信が行われました。
この試みは、スカパーJSATが特定したサステナビリティ9つの重要課題テーマのうち、「多様なコンテンツによる生活の豊かさの向上」「地域・コミュニティの発展」に関する取り組みの一つでもありました。
甲子園の舞台に立つという夢が奪われた若者たちが、自ら行動を起こし、本大会を甲子園で行おうとする姿を無料で放送・配信しました。当事者のみならず視聴者の方の生活の豊かさの向上にも寄与できたのではないかと考えております。また放送・配信に留まらず、本取り組みに共感する企業様と連携し、様々なサポートを実施しました。
そして今回は、「あの夏を取り戻せプロジェクト」発起人の大武優斗さん(城西大城西高校野球部出身 武蔵野大学)に大会の感想やプロジェクトを終えた思いを語ってもらいました。
大会の感想やプロジェクトを終えて
―――「あの夏を取り戻せ」プロジェクトは大武さんにとってどのようなものでしょうか。
「終止符を打ち、次のステップに進んでもらう為のプロジェクトです。戦後初めて中止となったあの夏を、選手自らの手で取り戻し、聖地甲子園の土を踏むことで、あの夏に対する思いに終止符を打ってもらうことを目的としています。身体いっぱいに、スパイクで踏む土の感触や浜風の匂い、そこから見えるアルプススタンドなど、甲子園の全てを味わえる最高の機会となればと考えております。そして、選手の甲子園球場に立っているその『背中』を見せることは、今まで支えてきてくれた全ての方々(ご家族や寮母の方、監督さんなど)に対しても報われる、再出発の日になるかと思います。また、選手にとっても、感謝を伝える最高の日になるかと思います。」
―――運営にあたって1番大変だと感じたことは何でしょうか。
「選手とのコミュニケーションです。オンラインで選手とコミュニケーションを取っていたのですが、想いが通じ合っているのか分からなく、キャンピングカーとヒッチハイクで選手に会いに行きました。」
―――多くのプロ野球OBの方もプロジェクトに賛同いただきました。印象深かったエピソードを教えてください。
「荒木大輔さんの言葉です。『甲子園は野球少年の全て。』『甲子園には魔物もいるけど神様もいる。』という事を仰っていました。魔物もいるけど、自分自身を成長させてくれる神様もいる。すごく印象的でした。」
―――大会が終わりましたが、感想を教えてください。
「今まで、大変なことから逃げずに戦ってきて、やり切ってよかったと感じました。」
―――大会中、一番印象に残ったシーンはどこでしょうか。選ばれた理由も教えてください。
「大会初日の甲子園球場で、選手700人が入場行進で自分の前に並んだ時です。この人たちのために、自分たちの全てを費やしてこの笑顔を作ったんだと思えました。」
―――「あの夏を取り戻せ」は大武さんにとって、どういったプロジェクトになりましたか。
「あの夏世代が前に進むきっかけになったと思うし、多くの方に支えられていることを実感する大会なりました。これからは支えられる側から支える側になり、明日という不透明なものに希望を持ち、未来を変える意志を持った世代になる大会になったと思います。」
―――将来の夢を教えてください。
「このプロジェクトをはじめ、僕自身多くの先輩に多くの恩をもらっています。僕が人にアドバイスなどが出来るような人になれたとき、先輩に貰った恩を後輩に恩送りしたいなと考えています。その手段は何でも良いと思っています。」
当社は、今年の5月頃にこのプロジェクトのことを知り、武蔵野大学まで大武さんや運営メンバーにお話を聞きに行きました。そこで彼らの明確な「ゴール」と「想い」に強く共感し、社内調整の上、スカパー!で無料放送・配信ができることになりました。大会当日、選手・家族は笑顔に溢れており、無料放送・配信については「スカパー!ありがとう」という声がSNS上で多く寄せられていました。今回の取り組みを通して、彼らの「失ったものを取り戻し、前に進むきっかけづくり」を世に発信できたことに強く意義を感じています。
当日の模様はスカパー!公式HPにて見逃し配信を行っています。是非ご覧ください!
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