スカパーJSAT

メディア事業|統合報告書2025

放送事業の収益性改善、 「Multi-Alliance」戦略により事業の進化を図ります。

取締役

スカパーJSAT株式会社
メディア事業部門長
中川 大介

メディア事業の重要課題とKPI

重要課題テーマ

マテリアリティ

レジリエントな放送・通信インフラの構築/情報格差の解消

あらゆるエリア・環境への放送・通信インフラの提供

災害に強いレジリエントな放送・通信インフラの提供を通じたBCPおよび救援・復興支援

多様なコンテンツによる生活の豊かさの向上

多様なコンテンツを、放送や配信、さまざまな顧客接点で提供

多様なコンテンツホルダーの参入を支援し、コンテンツ流通を促進

環境や社会に寄与するイノベーションの推進

放送・通信の高度化・技術開発による新しい価値の提供

地域・コミュニティの発展

次世代教育・地域共生などの社会貢献

SWOT

SWOT

中長期の事業戦略

既存事業の収益性強化

放送・配信事業では、テレビ1台分の料金で、最大3台まで追加料金なしで50チャンネルを視聴できる「スカパー基本プラン」の契約件数が、2025年3月末時点で74万件に達しました。こうした人気商品を通じて顧客基盤の維持を図りながら、広告宣伝費などの最適化により、収益性を強化します。

加えて、スカパー東京メディアセンターを新たな収益源として進化させます。映像に関する課題をワンストップで解決するメディアソリューションサービスを拡大し、BtoB領域の収益基盤を構築します。具体的には、放送コンテンツを送出するプレイアウトサービスのほか、動画配信支援サービス「メディアHUBクラウド」や、「撮影ロケーションサービス」など新規サービスの受注獲得に注力します。これらの取り組みにより、2025年度のメディアソリューションサービスの売上は前年比120%となる見通しです。

光アライアンス事業では、スカパーJSATのテレビ受信設備を通じて、地上デジタル・BSデジタル放送などを提供する光再送信サービスを、NTT東日本(株)・NTT西日本(株)および大手通信事業者との連携により、2030年度に接続世帯数334万世帯の達成を目指しています。同時にスカパーサービスへの新規加入を促進し、顧客基盤維持に取り組みます。また、BtoCモデルの光再送信サービスに加えて、BtoBtoCモデルのCATV事業者向けパススルーサービスの拡大にも注力します。2025年4月には電力系通信事業者大手(株)オプテージへのサービス提供を開始し、本サービスの採用CATV局は52局(2025年8月末時点)に拡大しています。CATV事業者の抱える課題へのソリューション対応力を高め、2030年度には100局の導入を見込んでおり、今後も光アライアンス事業の拡張と進化を追求します。

In the Broadcasting & Video Streaming Business, the number of subscribers to the SKY PerfecTV! Basic Plan, which allows viewing of 50 channels on up to three TVs for the price of one TV, reached 740,000 as of the end of March 2025. While maintaining our customer base through such popular products, we will strengthen profitability by optimizing advertising and promotional expenses. In addition, we will evolve the SKY PerfecTV! Tokyo Media Center into a new source of revenue. We will expand our Media Solutions Business, which provides one-stop solutions for video-related challenges, to build a revenue base in the BtoB domain. Specifically, we will focus on acquiring orders for new services such as playout services for broadcasting content, the Media HUB Cloud video distribution support service, and our location filming service. Through these initiatives, sales for the Media Solutions Business services in FY2025 are projected to be 120% of the previous year. In the Fiber-optic Alliance Business, we aim to reach 3.34 million connected households with our fiber-optic re-transmission service by FY2030. This service re-transmits terrestrial digital broadcasts, BS digital broadcasts, and more through our television reception facilities, in partnership with NTT East, Inc. , NTT West, Inc. and other major telecommunication carriers. At the same time, we will promote new subscriptions to SKY PerfecTV! services and work to maintain our customer base. In addition to the BtoC model of the fiber-optic re-transmission service, we will focus on expanding the BtoBtoC model of our CATV Pass-through Service for CATV companies. In April 2025, we began providing services to OPTAGE Inc., a major power-utility-affiliated telecommunication carrier, expanding the number of CATV stations that have adopted this service to 52 (as of the End of August 2025). We will enhance our ability to provide solutions to the challenges faced by CATV companies and anticipate adoption at 100 stations by FY2030 as we continue to pursue the expansion and evolution of the Fiber-optic Alliance Business.

既存事業の収益性強化

新領域事業の展開

日本のアニメ産業は、海外市場での売上が国内を上回るなど、急速な成長を遂げています。

こうした市場環境の変化を受け、伊藤忠商事(株)をパートナーに迎え、2024年4月に(株)スカ パー・ピクチャーズを設立。初年度での黒字化を達成いたしました。

出資第1作目となる『チ。ー地球の連動についてー』はNHKでの放送に加え、Netflixを通じて 国内外に向けて配信いたしました。

また、全国のファミリーマートに設置されているFamilyMartVisionを通じ、(株)スカパー・ピク チャーズ作品のプロモーションやコラボ施策も展開しています。

今後もアニメを中心とした映像コンテンツの企画、製作投資、販売、および周辺事業に取り組 み、アニメコンテンツIPビジネスのグローバル展開に注力します。

スカパー東京メディアセンター プロフィットセンターへの進化

SKY PerfecTV! Tokyo Media Center Evolution into a Profit Center

スカパーJSAT(株)執行役員 メディア事業部門長代行 メディアソリューション事業本部長 窪田 一夫

窪田 一夫

スカパーJSAT(株)執行役員
メディア事業部門長代行
メディアソリューション事業本部長

スカパー東京メディアセンターのアセットとは

About the Assets of the SKY PerfecTV! Tokyo Media Center

スカパーJSATは、1996年に日本初の衛星デジタル多チャンネル放送を開始して、まもなく30 周年を迎えます。これまで技術やニーズの変化に対応しながら、技術力やノウハウを磨いてきま した。2008年に完成したスカパー東京メディアセンター(TMC)では、高度な撮影機材を備えたス タジオや編集設備などの番組制作機能、多数のチャンネルを放送・配信できる送出機能、専門ス タッフによる技術サポートなど多くのアセットを有し、24時間365日体制で、「スカパー」や「スカ パー番組配信」および、その他法人向けの放送・配信サービスの安定運用を担っています。

Since launching Japan’s first satellite digital multichannel broadcasting service in 1996, SKY Perfect JSAT has been adapting to changes in technology and customer needs, steadily honing its technical capabilities and know-how as it approaches its 30th anniversary. The SKY PerfecTV! Tokyo Media Center (TMC), which was completed in 2008, has numerous assets, including studios with advanced filming equipment, editing facilities, and other program production functions; transmission capabilities for broadcasting and distributing numerous channels; and technical support from specialist personnel. TMC is responsible for the stable, 24/7/365 operation of SKY PerfecTV!, SKY PerfecTV! Program Streaming, and other broadcasting and distribution services for corporate clients.

メディアソリューション事業とは

メディアソリューション事業は、放送・配信の送出機能や長年培ってきた技術力などのアセット を活用し、映像サービスに関する課題を解決するBtoBサービスです。スポーツや音楽ライブなど の映像を国内外に配信するなど、テレビ局、コンテンツプロバイダーや動画配信プラットフォーム などさまざまなお客さまのニーズに合わせたサービスのご提供や支援を行っています。映像の集 配信のみならず、運用監視やカスタマー対応まで一気通貫のソリューションをご提案しています。

メディアソリューション事業が提供する3つのサービス

1つ目は、衛星放送事業者向けのサービスです。放送事業者の番組を編成に合わせ送出する プレイアウトサービスでは、「スカパー」の放送用番組送出だけではなく、インターネット向け配 信用番組送出にも対応しています。

2つ目は、「メディアHUB」。国内外から、TMCに集められた映像を、配信プラットフォーム、劇場や 企業拠点などへ伝送するサービスです。スカパーJSATのプラットフォームだけではなく、他社の放送・ 配信プラットフォーム向けに映像を加工・分配する柔軟性も兼ね備えています。TMCでは、映像の集配信だけではなく、コンテンツ制作、字幕や副音声の追加などの加工や運用監視サービスも提供してい ます。

3つ目は、TMCのファシリティーやノウハウ自体をご活用いただくサービスです。制作スタジ オ利用の他、ロケ地として、映画、CM、ドラマ撮影など、地上波放送局や配信事業者のオリジナ ル番組制作にもご活用いただいています。また、地上波テレビ/ラジオなどのマスター設備や運 用監視を一元化して提供する「統合マスター」は、スカパーJSATのノウハウを活かせる分野であ り、将来に向けて実証実験を行うなど、準備を進めています。

進化する「メディアHUB」

「メディアHUB」のさらなる展開事例をご紹介いたします。2025年春、韓国のCJ OliveNetworks Co., Ltd.と日韓映像伝送に関する正式契約を締結しました。韓国・ソウルの上岩メディアセンターと TMCを、専用IP回線で直接接続し、韓国のイベント会場からの素材伝送、日本語字幕制作対応、 映像加工、配信までをワンストップで対応するという内容です。年々高まっている日韓ライブビュー イングやOTTプラットフォーム向け番組の国際伝送需要を確実に取り込み、エンターテインメントの 新たな流通基盤としての利用拡大に取り組んでまいります。

TMCの技術力・ノウハウ・資産の活用を促進することで、プロフィットセンターへの転換を図 り、資本効率の向上と収益性の改善を実現してまいります。人と人、企業、社会をつなぐエンタメ プラットフォームとして、「放送+配信+リアル/バーチャル」でファンの体験を拡張し、多様で創造 性豊かな社会の実現に貢献してまいります。

メディアHUBのさらなる展開事例

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