新たな成長局面に入り、資本効率を意識しながら企業価値の最大化を目指します。

日頃より当社グループにご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
この1年で、宇宙ビジネスを取り巻く環境は大きな変化を遂げました。
技術革新を背景に、低軌道衛星事業への新規参入プレイヤーが増加する一方、地政学リスクの高まりや安全保障を巡る国際情勢の変化を受けて、衛星あるいは地上設備も含め、宇宙インフラを安定的に運用できる事業者の価値が、改めて評価される局面に入ってきていると感じています。「信頼性」「持続性」「安定性」が問われる段階へと、市場の視点は明確に移行しました。
こうした認識のもと、やみくもに事業領域を広げるのではなく、長期にわたり社会を支えるインフラを担ってきた強みと実績を最大限に生かせる分野に注力することこそが、企業価値の最大化につながると考えています。
宇宙事業では、二つの大きな挑戦に取り組んでいます。
一つは、安全保障への取り組みの着実な実行を通じた盤石な基盤作りです。当社の強みである地上設備や技術、ノウハウなど有形無形のアセットを生かし、2025年12月にコンソーシアムで落札した「衛星コンステレーション構築・運営等事業」を、パートナー企業とともに推進します。ここで得られた実績に加え、今年度から打ち上げる衛星群により、世界最高水準の解像度の画像を提供することが可能となり、今後拡大が見込まれる安全保障事業の礎とし、当社の成長への道筋をつけたいと考えています。
もう一つは、Universal Non-Terrestrial Network(非地上系通信ネットワーク)の構築です。静止軌道通信衛星という既存インフラの最大活用とアライアンスの推進により「圏外のない社会」の実現を目指します。
メディア事業においては、視聴者の行動原理や競争環境が変化することを前提に、既存ビジネスの収益性を高める必要があると考えています。放送・配信事業の最適化を推進する一方で、既存設備を活用した光アライアンス事業やメディアソリューション事業、知見や人材、ネットワークを生かしたアニメコンテンツIP展開など、放送に依拠しない収益機会の拡大を通じて、事業価値の最大化に取り組んでいます。
当社グループは現在、中長期的な競争力とキャッシュ・フロー創出力を高めるための投資フェーズにあります。成長が見込まれる分野に人財・技術・資本を重点的に配分し、資本効率を意識した運営を徹底することで、持続的な企業価値の拡大を目指します。
株主・投資家の皆さまには、当社がこの局面を次の成長ステージへの入り口と捉えていることをご理解いただき、中長期の視点で当社の取り組みを評価していただければ幸いです。今後も皆さまと対話を重ねながら、企業価値向上に取り組んでまいります。
2026年4月
代表取締役 執行役員社長

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