宇宙事業
スカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下、スカパーJSAT)は、1 枚のSAR(合成開口レーダー)衛星画像から浸水域を自動抽出し、最短30 分で解析結果を提供する新サービス「AQUANA(アクアナ)※商標出願中」の国内提供を開始しました。今後は、海外への展開も順次進めていく予定です。
近年頻発する豪雨や台風被害において、発生直後の迅速・広域な状況把握が強く求められています。しかし、現地調査には時間を要し、光学衛星では悪天候時や夜間に被災状況を把握することが難しいという課題があります。これに対し、天候や昼夜を問わず地表を観測できる、SAR 衛星画像の活用が期待されています。
AQUANA は、利用者が災害後に取得した1 枚のSAR 画像をWeb 上にアップロードするだけで、独自のアルゴリズムが浸水域を自動解析し、最短30 分で結果を提供します。一般的な解析方法では、発災前後の複数時期のSAR 画像を比較する手法が用いられますが、AQUANAは発災後のSAR 画像1 枚のみで浸水域を抽出できるため、事前に過去画像を用意する必要がありません。さらに本アルゴリズムは、国内外の大型・小型を含む、多様なSAR 衛星で撮像された画像を約10 分※1 で処理することが可能です。画像のアップロードから結果提供までの全工程が最短30 分で完了するため、発災直後の迅速な状況把握につながります。また、SAR 画像の解析には専門的な知識が必要とされてきましたが、AQUANA では画像に応じて解析条件が自動調整されるため、専門知識がない方でも、簡単に利用することができます。これにより、自治体による初動対応や被害状況の把握、損害保険会社による被災範囲の確認や査定準備など、水害直後のさまざまな意思決定を支援します。
※1 アルゴリズムによる画像解析処理に要する時間。画像のアップロードなどの解析準備から結果提供までの一連の行程は最短30 分。
スカパーJSATは、衛星画像の提供に加え、SAR画像を活用した斜面・インフラの地盤変動リスクをモニタリングするサービス「LIANA(Land-deformation and Infrastructure ANAlysis)」を2022年に提供開始するなど、地球観測領域における衛星データの活用を推進してきました。今後もAQUANAをはじめとするサービスを通じて衛星データ活用の裾野を広げるとともに、高度な宇宙データを、誰もが使いやすい形で社会実装し、あらゆる意思決定を支える新たな価値創出に取り組んでまいります。
■従来の浸水域解析とAQUANAの比較

以上
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